法律の豆知識住民票と戸籍謄本の違い3

では,前回の続きということで,本籍地から住所地を知ることができるでしょうか?

これも,調べることが可能です。

戸籍は,本籍地・筆頭者で,特定されます。
本籍地だけで特定されないのは,誰でも自由に本籍地を定めることができるため,同一の本籍地に本籍を置く方が複数いる場合,それを区別するために,本籍地の他に,筆頭者を明らかにして,戸籍を特定するためです。

実は,戸籍謄本には,その戸籍に記載されている人の住所地を記載している欄はありません。
戸籍謄本とは別に「戸籍の附票(ふひょう)」という証明書を取れば,本籍地から住所地を知ることができます。

住民票であれば,1つの書類で住所地と本籍地を知ることができましたが,戸籍謄本では,戸籍の附票という別の書類によって,住所地を記載してあるのです。

これは,おそらくですが,住所地と本籍地をリンクさせるための仕組みなのでしょう。
つまり,どこどこの住所地の誰々と,どこどこの本籍地の誰々が同一人物であることをリンクさせるために,住民票側と戸籍側で,相互の情報を調べることができるようにしているのだと思います。

通常であれば,住民票で事足りることが多いのですが,司法書士業務の中で,戸籍謄本や戸籍の附票を必要とする場合によく直面します。

これについては,また後日ふれたいと思います。

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